A.   上手に歯磨きするにはコツが必要になります

マルチブラケットと矯正用ワイヤーを設置する歯列矯正では、治療を開始する前より歯磨きがしにくくなります。これは避けることができない弊害です。実際にマルチブラケットを見ていただくとわかりますが、とても複雑な形態をしており、汚れが溜まりやすくなっています。ですから、矯正前と同じように歯磨きしていたのでは、食べかすがプラークが溜まり、むし歯・歯周病のリスクも上昇します。 

そこで是非とも身に付けていただきたいのが矯正中のブラケット法です。通常の歯ブラシだけではなく、ワンタフトブラシやデンタルフロスなどを活用することで、矯正装置に入り込んだ汚れも効率よく落とせるようになります。ただし、上手にお掃除にするには、それなりのコツや慣れが必要となります。焦らずに時間をかけて、ゆっくり磨いていきましょう。

ちなみに、矯正中の口腔ケアのコツは、歯科衛生士による指導を参考にしてください。矯正治療を開始する前歯もちろん、開始後も清掃状態などをチェックした上で、その都度、適切なアドバイスを行います。矯正装置にたまった汚れを放置すると、口臭の原因にもなるため要注意です。できれば、食事の度に歯磨きをし、それが難しい場合はうがいだけでも行ってきましょう。矯正中にむし歯になってしまうと、治療自体が滞ってしまいます。十分に気を付けてください。