A.     基本的にはありません

 矯正中は、日常生活でいろいろな制限を受けそうなものですが、基本的に我慢しなければならないことはありません。食事も普段通りに楽しめますし、スポーツもできます。ただ、いろいろな場面で不自由を感じることは少なくありません。 

例えば、粘着性の強い食べ物を口にすると、矯正装置に絡みついてしまいます。それを無理に取ろうとすると、矯正装置が故障してしまうこともあります。ですから、矯正中は装置に負担のかからない食べ物を意識的に選んでいくようになります。 

次にスポーツに関してですが、空手やボクシングなど顔面に強い衝撃が加わるような種目は、矯正装置で口腔内を傷つけるおそれがあります。そうしたリスクは事前にお伝えすることとなりますが、場合によってはそれらのスポーツを一定期間控えることになるかもしれません。 

ここまで一般的なワイヤー矯正に関する注意事項を述べてきましたが、マウスピース型矯正装置であれば、我慢しなければならない、あるいは控えなければならないことも比較的少なくなります。マウスピースは着脱式の装置であり、表面も滑らかで歯列に沿った形態となっているため、口腔内への刺激も少なくなっています。何より食事や歯磨きの際には取り外すことから、日常生活で制限が加わることもほとんどありません。 

このように、矯正治療で制限が加わる場面というのは、矯正法によっても異なります。